2021.03.01 森づくり紹介スタッフ活動 ギフチョウの舞う森づくり
里山の春を告げる蝶、ギフチョウは「春の女神」と呼ばれ、
日本の固有種で、ファンも多いです。
ギフチョウは、兵庫県のレッドデータブックBランクに指定され、
絶滅のおそれがある生き物のひとつです。
やしろの森公園では「ギフチョウの舞う森づくり」を目指し、
ボランティアスタッフの活動日である“森もりの日”を中心に、
企業や一般参加者の皆さまと共に里山整備をしながら、
ギフチョウを保護する活動を行っています。
森の地形やギフチョウの生態に合わせた、
森づくり活動をご紹介します!
森づくりポイントその①「幼虫の食草ヒメカンアオイを増やす」
一人前になるために、幼虫はカンアオイの葉を大体14枚くらい食べます。
たくさんのギフチョウを育てるためにはたくさんのヒメカンアオイが必要なのです…!
やしろの森では二箇所でヒメカンアオイを増やす活動を行っています。
ヒメカンアオイの苗づくりは種の採取からはじまります。
遺伝子に影響ができる限り無いよう、
園内に自生しているヒメカンアオイから種を採取し、苗箱に播種します。(6月ごろ)
苗箱に生えた雑草は除去しない方が、
ヒメカンアオイがカビにやられることが無いようなので、
苗箱のこまめな雑草取りは行いません。
森づくりポイントその➁「ヒメカンアオイの植える場所を考える」
苗箱で大事に育てること2年。9月ごろに保全地へ定植します。
幼虫が餓死しないようにカンアオイは連続して苗を植えていきます。
定植値は蛹が越冬するのにも適した環境を選ぶことで、
ギフチョウが暮らしやすい森になります。
日があまり当たらず、適度に湿って温度の変化が少ないところが良いそうです。
森づくりポイントその③「4月はギフチョウの舞う姿を確認しよう!」
整備したところにギフチョウがいると、本当にうれしい!
成果を確認しながら、森づくり活動を行うこと。
これが持続可能な森づくりの大切なことのひとつだと考えます。
10:00~10:30ごろにオスが飛びはじめ、
しばらくするとメスが飛び出すらしいです。
14:00くらいまでに産卵するようなので、
出現時間もひとつ目安としておきましょう。
まだまだ試行錯誤のことも多いですが、
やしろの森では毎年ギフチョウの飛来を確認しています。
今年も春を告げて私たちの心を癒してほしい~